★〈日の丸・君が代〉の最前線から=16 根津公子 |
7月14日(月)
立川で用事があったので、朝だけでもと思って立川二中に「出勤」した。部活動の格好で登校する生徒が少し、しばらくして、代休であると知った。そこで、南門の方に回り、前を通る北多摩高校の生徒たちにプラカードを掲げ挨拶をかけた。永井さんは、ご自分で作られた「社会科の授業」を手渡されたが、反応はよくない。私や私の支援者を知らない高校生にとっては、かかわってはいけない対象だったのだろう。Kさんが訪ねてくださった。
7月15日(火)
あきる野学園に。今学期最後ということで近藤さんは、チラシ(手紙)を用意してこられた。登下校での挨拶や校外授業の行き帰りでの挨拶だけだけれど、この頃は私たちを覚えてくれたのか、存在を認めてくれるようにかわいい挨拶を返してくれる。かわいい手を差し伸べてくれるしぐさや表情に、今日も温かい気持ちをもらう。今日は催しがあるとのことで、保護者や地域の人たちの出入りが多く、皆さん、気持ちよく挨拶をしてくださった。プラカードを読んで頷かれる人、「こんな強制まったくおかしいですね!」と言って行かれる人が何人もいらした。
近藤さんのチラシ(手紙):進行する教育の統制 2008.7.15
八王子市立第五中学校夜間学級
被処分者 近藤順一
あきる野学園の教職員の皆さま、生徒・保護者の皆さま
貴校の根津教諭に対する不当な停職処分も3ヶ月半が執行されました。季節もあの桜咲く春から、早、真夏の太陽が照りつける時となりました。この間、職場から排除された状態でも何とか、皆さまとつながりたい、強制や処分ではなく自由な意見、行動が保持される学校現場を取り戻したいという願いを訴えてきました。私は、同じ被処分者として、微力を尽くしたに過ぎません。
この間、多くの教職員の皆さまの好意、そして、何より児童・生徒の皆さんが力強く生きている姿に励まされてきました。
次々に出される施策
さて、この数ヶ月の間にも、教育をめぐる事態はますます厳しいものとなりました。
06年成立の新教育基本法に基づき、新学習指導要領が提示され、7月には教育振興基本計画が閣議決定されました。両方とも、「我が国と郷土を愛する」方向が打ち出され、国家、行政が「愛国心」を規定し推進することになりました。「国際貢献」を教えるかどうか、問われることとなりました。一方では、教育行政の本来の仕事である教員増など教育条件の整備は、停滞させられました。さらに、私たち教員を直接統制する教員免許更新制が、事実上スタートします。多忙は統制の土壌となっています。
被処分者を圧迫する「再発防止研修」
都教委は7/22に、この春の卒業式・入学式で「日の丸・君が代」強制に反対して処分されたものに対して不当な「研修」なるものを強行しようとしています。違憲、違法な「10.23通達」「職務命令」を受忍せず、教育の自由を保持した被処分者に、何が何でも捏造した「服務事故発生」を認めさせ、思想・良心を放棄させようとしています。
多くの方が、この不当な「再発防止研修」に抗議の声をあげてくださるよう訴えます。
7月16日(水)
南大沢学園も1学期は今日が最後、朝の挨拶だけに「出勤」した。Aさんは「何で学校来ちゃいけないの、変だよ」と今日も私に告げていく。Bさんは、しばらく立ち止まり、優しい気持ちをいっぱいに表現し私に与えてくれる。「さあ、もう、行ってらっしゃい」と後からそっと押して校舎へと歩を促した。「Cくん」と声をかけると、Cんは笑顔で応えてくれたし、Dさん、Eさんは、元気な挨拶をしてくれた。中3の生徒たちと出会って、今日も幸せな気分になる。越前谷さん、永井さん、杉本さんに加え、今日は末木さんがいらした。1、2時間目は重い門扉の向こうで、耐震車に乗って地震体験が行われた。耐震車の中から子どもたちの叫び声が聞こえてきた。門扉の隙間から子どもたちの様子を見学しているところに、何と! 国労闘争団の中野勇人さんが現れた。裁判で上京されていて今日帰られるきつい日程の中を、わざわざ足を伸ばしてくださったのだ。20代初めでクビを切られ、それから22年、そして真の解決までこれからも闘わざるを得ない状況にある人だからこその気遣い。本当に勇気づけられる。
「おはようございます」に続けて「どんぐり喫茶にきてください」と必ず登校時に言ってくれる高等部の生徒に応えたくて、みんなで1学期最後の喫茶室に行った。そしてそのまま、裁判所に。中野さんも一緒に来てくださった。
多摩中地裁裁判の判決言い渡し。期待はしていなかったけれど、それにしてもあまりにひどい、都教委の代理人かと思うほど都教委の主張をそのまま判決にしたような、都教委への思いやり・肩入れ不当判決だった。
7月17日(木)
都庁前でチラシまき。今回のチラシから、壱花花さんの漫画入り。再発防止研修中止を求めることと、多摩中事件と裁判についてのチラシだ。18人で配った。
7月22日(火)
今春の「君が代」不起立処分者に対する再発防止研修。対象者は14人。支援・抗議に参加した。
「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」(通知)を都教委が出した(7月15日)。来春は、これで私を分限免職に追い込むつもりか?
「職務命令に違反する、職務命令を拒否する、独善的に業務を遂行するなどにより、公務の円滑な運営に支障を生じさせる」「過去に非違行為を行い、懲戒処分を受けたにもかかわらず、再び非違行為を行い、都及び教職員に対する信用を著しく失墜させている」など21項目を例に上げ、これらの行為は「分限事由(処分)に該当する可能性」があるとし、「降格し、または休職、免職することができ」るとしている。
★08.9.5.
〈日の丸・君が代〉の最前線から=15
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