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著者/枝川 公一 タイトル/全地球食堂-<東京>エスニックガイド 発行/夏目書房 初版/1997.6.25. 定価/1,575円(税込み) ページ数/189 ISBN4-931391-27-3 |
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まえがき (東南アジア) (東アジア) (中央・西アジア) (北アメリカ) (中央・南アメリカ) (ロシア・東・北ヨーロッパ) (南ヨーロッパ) (西ヨーロッパ) (アフリカ) (オーストラリア・無国籍) 「全地球食堂」の人々 |
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<<全地球食堂の人々>> 全世界の食を東京周辺に訪ねようとする旅のはじめは、JRと小田急の路線が交錯している町田駅に近いカンボジア料理の「アンコル・トム」(13ページ)であった。店主のペン・セタリンさんは、二十年以上前に、文部省の国費留学生として来日してからずっと日本に暮らしているとのことであった。
この店では、開店してからしばらくはコースを設けなかった。客からの注文があるたびに一品ずつつくっていたのである。これはカンボジアでは当たり前のことで、温かい食べ物を出すのが、もてなしの基本になっている。田圃や畑で野良仕事をしている夫にも、妻は熱々の昼食を届けるのだそうである。 このペン・セタリンさんをはじめ、全地球食堂には、人間的な魅力に富んだ人が多い。これは取材をはじめる前には、予想していなかったことである。ヴァラエティに富んだ料理に出会えるものとは、当然考えていたけれど、その向こうにいる人間のことは、ほとんど頭になかった。ところが実際には、料理と人とが一体になって、はじめて店が成り立っていると思えるくらいに、店主やシェフが大きな役割をしているのである。 日本人の場合は少ないが、外国人のオーナーやシェフには、飲食の仕事に就くつもりで、日本に来たわけではないのに、人生の成りゆき上、そうなっている人たちがよくいる。これも、全地球食堂で、料理そのものと並んで人間が際立って見える理由に数えられるであろう。経てきた人生の曲折が、飲食の場を面白くする。 こうして、全地球食堂の人々に出会いながら、深まっていくのは、料理は人だな、という感慨である。エスニックと言われて、かつては珍しがられた料理も、少なくとも東京の近辺では、街のなかにすっかり定着している。現在、そんな店のひとつに入って、まず目につくのは料理ではなくて、迎えてくれたり、カウンターの向こうにいたりする、店の人たちである。料理を客に提供することが、単に仕事だけではない、それ以上の喜びや誇りなんだという気持ちが、これらの人々から伝わってくることがよくある。 ▼『全地球食堂』は、<枝川公一の本>Order Pageから注文できます。↓の<購入したい>ボタンをクリックし、Order Formに必要事項を記入した後、送信してください。
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