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『南大塚萬重宝』2010年3月号入荷!

東京・大塚限定情報マガジン『南大塚萬重宝』2010年3月号
(版元・東京ペンギン堂本舗)

ヘッドラインニュース
荒川線の大塚駅前から向原電停に行く坂道のフェンス前には、沿線住民の尽力で咲くバラの花が美しい。バラに限らず様々な草木が植えられているが、枝がフェンスに絡みつく風景も散見できる。中には根を切り取り枝をことごとく剪定した結果、幹だけが空中に浮く感じでフェンスに艶めかしく巻き付いていたりする。これはちょっとしたオブジェとして見ものである。……続きを読む »

『高野金次郎商店』3月号入荷!

『高野金次郎商店』平成22年3月号
(版元・東京ペンギン堂本舗)

個人古書祭り大爆発
 人文系や法律、美術の本なんかを作ってる羽鳥書店が、千駄木に転宅してきた引越祝いに、凄いことをやらかした。ひたすら本好きな御主人が買い集めた一万冊を、御近所にして、不忍ブックストリートのランドマーク・古書ほうろうとタッグを組み、激安で大放出という、前代未聞の作戦にだ。……続きを読む »

東京ペンギン堂本舗ご案内 »

夜陰に乗じて。#7

yain07ケーテ・コルヴィッツ:「リーブクネヒト追悼」
1919-1920年 木版
小淵の森 フィリア美術館
提供:MT

日本のBar

東京新橋でgravity を営んでいた平野直子さんが、故郷の静岡に戻り、バーをはじめる。店名は同じgravityグラヴィティ。
静岡市葵区昭和町4-2 燦々ビル1F-A でんわ 054-266-5655 営業時間 17時〜1時。
2月22日17時オープン 

夜陰に乗じて。#6

 暮れの28日、新橋のトニーズバーTony’s Barが店を閉じた。オーナーの松下ベッティーさん(79)が、体調を崩したため。
このバーは、もともと店名の通り「トニーの酒場」。ベッティーさんの弟、松下安東仁(アントニー→トニー)さんが、ほぼ半世紀前に、人形町にオープンしたのが最初。その後、新橋に移り、21世紀に至る。
 数年前、トニーさんが69歳で亡くなり、姉のベッティーさんが、そのままの形で引き継いだ。
 トニーさんは、東京オリンピック前の早い時期からモルト・ウィスキーに着目し、集めに集めて、日本ではほとんど未知の味わいを提供しはじめた。全長10メートル、大半がスタンディングのカウンターと向かい合うバックバーには、いちばん多いときで、2400本のモルトを揃えた。
 トニーさんは、モルトの飲み方について、譲らない信念を持っていた。それは、いい酒はそのまま飲むのが一番というもの。だから、モルトのソーダ割りなどという注文には、怒りを露にした。
 トニーさんはまた、バーでのマナーにもきびしかった。一杯だけで帰るなというのもそれ。一杯でやめるのは、おいしくないと言うのと同じだから。どうしても二杯目が無理なら、あらかじめその旨伝えておくのがルールだと。
 トニーさんの辛口の接客に、慣れない新来の客は怖じ気づく。出入り口に近い真ん中あたりに立って、中途半端に飲むことになってしまう。トニーさんとにこやかに語り合いながら、奥の「常連席」を占拠する先輩たちを羨ましく思いながら。
 このイヤな感じを救ったのが、ベッティーさん。この二歳年上のお姉さんは、以前もトニーさんのバーを手伝っていたが、結婚し、家庭に入った。やがて子育てが終わり、現場に戻ってきたわけ。
 ベッティーさんの、このバーでの立ち位置は、長いカウンターの半分よりやや後ろ。そこは、モルトにもバーにもまだまだ慣れない、比較的若い客たちがたむろする一角のど真ん中でもある。
 明るい笑顔、無類の話し好き、空になったグラスの一嗅ぎでモルトの良否を判別する感覚。
 店の奥で、忠臣たちにかしずかれ、帝王のように君臨するトニーさんと、慈母のように優しく客たちに接してくれるベッティーさんと。このふたりは、トニーズ・バーという宇宙を、力を合わせてクルクル回しつづけていた。
 ベッティーさんを頭に、トニーさん、それにもうひとり、やはり新橋でバーをしていた松下ジョニーさん(故人)。3人姉弟とも、父がイギリス人、母が日本人の日英ハーフ。
 3人の人生の日々は、子どもだった頃から、バーとともにあった。慣れ親しんだバーとの別れは、身を切られるほうがまだましかもしれない。

 なお、トニーさんのバーは,全面的に解体されて、若いバーテンダーの店に再生する予定という。

ひとこと

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高野金次郎商店・南大塚萬重宝

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